昔を振り返ろうと思います。
大学生の時の塾やくもん、現在ではハレの日でお子さんと一緒に勉強していると、お子さんからよく「わからない」と質問しに来てくれます。
中には、他の人に質問しても腑に落ちなかったり、もう自分の力で立ち向かうことをやめて半ば投げやりになっていることもあります。
そんな時に僕がよくやることは、隣で見守る、ことです。
そうすると、お子さんは自分の力で一歩一歩進んでいき、ついにはみんな笑顔になってくれます。
もちろん、「わからない」と質問してくれるお子さんが、本当に勉強の内容を理解しきれていない時も時々あります。
そういう時は、順序立ててお子さんと一緒に理解を進めていきます。
ですが、冒頭に書いた、他の人に質問しても腑に落ちなかったり、もう自分の力で立ち向かうことをやめて半ば投げやりになっているお子さんは、本当は「わからない」わけではないのだと思います。
一人で考え抜く気力が一旦失われているだけのように見えます。
だから、僕は隣で見守って、励まして、ほんのたまに指南するに留まるようにしています。
実は、これが結構難しいです。
正解のやり方を教えてしまう方が、きっと遥かに楽だからです。
お子さんの力を信じて待つには、忍耐力も必要です。
正解のやり方なんて、大袈裟に言えば、誰でも教えることができます。
もっと言えば、誰も教えなくとも、本でも読めば子どもの力でも簡単に理解できるはずです。
だから、僕は、正解のやり方を教えることより先を見て、お子さんと関わっています。
そのうちの一つが、自分の力でやりきることであったり、自分でわかるようになることの楽しさを感じてもらうことであるわけです。
そのために、できる限り、隣で見守るに徹したいと思っています。
富松 倭士