ブックブックこんにちは! part.2 『とんび』

第二冊 『とんび』
(重松清、角川文庫)

この本は、主人公の市川旭(いちかわあきら)の人生が描かれた小説です。
旭が生まれるときから、長い長い成長の様子が描写されています。

この物語では、子どもが愛されながら育っていくことを実感できます。
そして、その愛は、両親だけでなく、子どもの周りの様々な人間から与えられていることに気づけます。


子どもは、自分の力で自分を成長させていける存在です。

子どもの周りの人間は、いかに子どもを信じて(忍耐強く)待ち続けることができるか。


僕は、この本に中学生のときに出会いました。
当時、学校に持っていき、放課が来るたびに数ページずつ読み進め、授業中は次の放課を待ち望んでいた記憶があります。
そして、次の放課になると、教室とは別の世界に浸り楽しむのです。

本は、自分を現実とは別の世界に連れ込んでくれます。
そして、ときにはそれが自分の支えになることもあります。
また、自分を成長させてくれることもあります。

お子さんには、様々な本に触れて、自分の支えにしながら、自分の世界観を自分自身で育てていってほしいと思います。

https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000078/

この本が僕を惹き込んだのは、それが僕だったからです。
お子さんには「自分で本に出会いにいこう」と伝えたいと思います。